ながさき音楽祭200便り「音信普通」

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ながさき音楽祭2008便りH
音 信 普 通  
「大統領の工事現場」
それにしても、日本の首相はよく変わる。この20年間、欧米の主だった国は、3〜4人のリーダーが政治をリードしてきた。日本の場合はあまりにも多く、この間の首相の名前を全部言えたら、クイズ番組でグランプリが取れるだろう。
10年以上も前、朝日新聞に「大統領の工事現場」という面白い記事が出た。これは、フランスのミッテラン大統領の仕事振りを紹介したもので、大統領の文化的な政策をまとめている。
オルセー美術館の建設(19世紀美術館やポンピドー美術館より大きな施設を)
新ルーブル計画(25万点の作品、150人の警備)
新オペラ座の建設(2000人規模のもの、半分の料金でオペラが鑑賞でき、年間400回の公演が可能)
その他、新凱旋門計画や、高等音楽教育施設を含む科学技術都市計画等いくつかあったが、さすが文化の国、スケールが大きい。

さて、こちらは長崎県。ここ数年で、アルカスSASEBO、長崎県美術館、長崎歴史文化博物館と、大きな文化施設が次々と建設された。ハコモノの次は、文化ソフトというわけでもないだろうが、ながさき音楽祭もその流れの中で誕生したものだろう。「金子知事が、今年は音楽祭の全日程を、予定表に記入している」という話を聞いたが、大変結構なことだ。政治の当事者も、議員も、あるいは政策評価委員も、現場を見ずにものを言うことが多い。瞬間芸術である音楽の場合は、会場に足を運ばずに、評価することは、まず不可能だろう。 

今年の音楽祭で、長崎の唄と教会コンサートに、親和銀行が特別協賛をしている。きっかけは、Y部長代理が偶然、昨年江迎の酒蔵コンサートに参加。とても楽しかったので、銀行の130周年の記念事業は、これだと思った、との話を伺った。感動も、イベントが広がるきっかけも、やはり現場にあるということだろう。
音楽祭は、実に多くの人の関わりで出来上がっている。県内外の演奏家、県内の様々な音楽団体、ホール担当者、教育委員会の関係者、文化団体関係者、そして聴衆。それらの人々を束ねていくのは、だれにでも出来るものではない。県の音楽祭担当者が、日本の首相のようにころころ変わっていては、話にならない。専門職を置くのは無理でも、ある程度見通しがつくまでのチーム作りは必要だろう。フランスの大統領は、建物を建て、それに予算と人をつけた。音楽祭が進行する中、金子知事の、文化的手腕に期待が高まっている。(今回は、新聞のコラム風にまとめてみました)

2008年9月10日  長崎県音楽連盟運営委員長   堀内 伊吹



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